採択ビジネスプラン

Art Beat Heartの音楽家介護予防事業







日榮 貴子さんが解決しようと考える地域・社会的問題は2つある。1つは、高齢者の認知症予防や心のケアが行政でも民間でも未着手であり、介護が必要な高齢者 や、孤独死する高齢者が増えているという状況。そして、才能のある若手音楽家が、芸術活動と両立できる社会的意義のある仕事が圧倒的に不足しているという のがもう1つの問題だ。


上記の2つの問題を解決するため、日榮さんは音楽を通して高齢者の介護予防や孤独化を防止する介護予防事業を立ち上げようとしている。事業は大きく 分けて2つの柱からなり、1つ目の柱である音楽介護予防教室は、高齢者の体・心・脳に働きかけて認知症を予防することを目的としている。2つ目の柱である インストラクター養成講座では、1つ目の柱である音楽介護予防に必要なスキルを若手音楽家に学習させ、彼らが芸術活動を犠牲にせずに社会的意義の大きい活 動で経済的に自立する支援をおこなう。

音楽介護予防教室の対象者は、65才以上の元気な高齢者、および要介護のおそれのある高齢者だ。対象者に「生きる意欲・生き甲斐」を感じてもらうた め、日榮さんは、体を健康に保ち、心は楽しさを感じ、そして脳は適度な刺激を受けて活性化を促す介護予防教室のプログラムを計画している。事業の収入は、 このプログラムを各市町村の地域包括支援センターに年間契約ベースで導入してもらうことで得られる。導入した市町村は、それぞれが実施する介護予防事業評 価において、参加者数や生活機能評価点数を見てこのプログラムの実効性を評価する。

若手音楽家を対象にしたインストラクター養成講座では、受講生はスタートアップ・アドバンス・マスターの3コースを受講する。彼らが学ぶのは、高齢 者の心に働きかけるための音楽療法と音楽回想法、ならびに楽器のリズムやICT機器を使って彼らの脳に働きかける方法である。音楽だけで経済的に自立する のが難しい彼らだが、音楽介護予防インストラクターのスキルを身につけることで、音楽療法に関する新しい知識やノウハウを身につける事ができると共に、安 定した収入を得ながら社会に貢献し、自らの生き方に自信をもつことができるようになると想定される。

当事業にはまた、介護予防事業の促進による医療費・介護費の削減、若年層雇用創出による将来不安解決と少子化予防、高齢者の情報リテラシーの向上、税および社会保険料による収入増による財政および社会保障の維持といった間接的効果も期待できる。





もともとはSE/プログラマーだった日榮さんは、2000年に介護保険法が施行された時、在宅介護支援事業所のNPO法人立ち上げに関わり2001年にヘ ルパー2級を取得。その後、企業の医療介護システム部への勤務の経験を活かし、2009年に医療・介護・福祉の現場と音楽・芸術活動をつなぐ虹の架け橋と して音楽事務所を設立し活動を始めた。同時に音楽療法を広める会を発足し、2010年にはアーツ&ケア・コミュニティとして活動の幅を広げ、 2011年11月Art Beat HeartとしてNPO法人を設立、代表に就任し、音楽を使った介護予防活動に本格的に取り組み始めた。



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