採択ビジネスプラン

さいたま未来創造基金プロジェクト



日本全国では、人口減少、グローバル化、そして高齢化等によって財政危機にある地方公共団体が公共サービスの水準を一定に保つことが難しくなってお り、NPOや社会的企業にはそれら公共サービスの新しい担い手となることが期待されている。しかし「新しい公共」の担い手たるNPOや社会的企業には、十 分な経営資源・経営ノウハウを持たず、求められるだけのパフォーマンスを発揮できていないところがほとんどである。経営資源の中でも特に資金調達に苦心し ているNPOや社会的企業は多いが、彼らに融資する金融機関が少ない、助成金・補助金などの活用にも制約が多いなど、彼らに資金提供できるような社会的基 盤は整っていないのが現状である。そして、高度成長期にベッドタウンとして造成され、全国の中でも特に高齢化の著しい埼玉西部地区では、公共サービスを取 り巻く環境はより厳しくなっていると言える。

和田さんは、新しい公共の担い手として期待されているNPOや社会的企業のための新しい資金源として、「さいたま未来創造基金」という基金の設立を軸にした事業プランを起ち上げた。

和田さんが資金面で援助したいと考えるのは、埼玉西部地区を拠点として質の高い公共サービスを新たな視点で設計・提供し、そのビジネスモデルを全国 に横展開していく意思のあるNPOや社会的企業だ。投資対象の活動分野は特に限定しないが、街づくりに取り組む団体・企業が中心となることが予想される。 また、投資対象の選定にあたっては、公平なサービスを継続的に提供できるかどうかが重視される。

当然ではあるが、基金の性質は非営利型で、IPOによるキャピタルゲインや短期的配当は求めず、長期的に株式を保有し、長い目で見て対象の団体・企 業をサポートするようなものになる。基金の資金源としては埼玉西部地区に暮らす市民や拠点を持つ企業を投資家として公募し、彼らから集めた出資を原資とし て対象に投資をおこなうことになる。出資額は1口1万円から可能で、当初の目標は300口300万円に設定されている。将来的により多くの原資を集めるた めに、地域特化型クラウドファンディングの展開も視野に入れている。

新しい資金調達方法の提供によって新しい公共の担い手をサポートすることは、当該地域での公共サービスの質の向上に直結する。また、従来は公共団体 が独占してきた公共サービスに民間や市民が参入することで、地域経済を循環させることもできる。そして、市民自体が公共サービスの出資家となることで、彼 らが自主的に街づくりに関わり、地域の将来を自分ごととして考えていくきっかけにもなる。

当初の目標額が300万円であるので、まずは1つか2つの団体・企業に出資し、新しい公共サービスの事業を2つ程度創出したいというのが和田さんの計画だ。

基金を活かした資金提供以外にも、投資対象の事業の収益性を高めるために、その事業の他地域展開のサポートも、支援の一環としておこなっていく。また、市民投資家たちと投資先の団体・企業をつなぐコミュニケーションツールの開発も計画中である。

これまでシンクタンクに勤め、国や地方公共団体の都市計画、地域再生、街づくりなどに関わってきた中で、資金調達に苦慮するNPOや社会的企業が多 いことに気付いたという和田さん。シンクタンクで理論を作るだけではなく、より直接的に地域再生に携わりたいという思いを抱くようになったこともあり、 ローカルとイノベーションをキーワードに事業に取り組むNPO等を資金やマネジメントの面で支援する当モデルを構築した。iSBには、個人ではなかなか難 しい人的ネットワークづくりなどでの協力を期待している。


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