採択ビジネスプラン

アジアン・ベンチャー・フィランソロピー・ネットワーク(AVPN)





事業としての可能性と社会的意義の高い事業を行う、社会的企業やNPOといった、政府部門を除く非営利セクターの組織(以下、社会的企業等)が、必要な資金や経営ノウハウ等の適切な支援を受けられる環境づくりをおこなう「ベンチャー・フィランソロピー」(以下VP)モデルの、アジア地域での実践を提案するもの。
VPは、1990年代米国西海岸で発祥し、2000年代に欧州で発展した非営利組織に対する新しい中間支援のあり方である。助成財団が行ってきたプログラム経費に限定した従来型の助成が、組織の事業構築に十分に役立たなかったという反省に基づき、人件費やシステム投資、スタッフ・トレーニング等にも使用可能な、原則使途の制限を設けない資金的な支援を行う。
それに加え、戦略・会計・PR等、団体の中長期的な経営能力の向上のためのコンサルティングやトレーニングなどの経営ノウハウの支援を同時に行うことで、社会課題の解決を加速的に図ろうというものである。



VPの特徴は、従来社会的活動を支えてきた助成財団や政府セクターと、ベンチャー・キャピタルやプラベート・エクイティに代表される投資会社が協力し、その活動を展開するところにある。
アジアン・ベンチャー・フィランソロピー・ネットワーク(以下AVPN)は、このVPモデルで社会的投資を実践し、社会の発展に寄与しようという企業や財団、中間支援組織等のメンバー組織を、アジア4地域(インド・中国・東南アジア・日本)においてプラットフォームとして構築する。
AVPNの立ち上げは、欧州における姉妹団体であるEuropean Venture Philanthropy Association (EVPA、2005年設立、加盟組織約110、本部スタッフ5名)の協力のもとに行われ、欧州でのベストプラクティスを集約し、アジアに適合したモデルを開発すると共に、主に欧州を本社とする、EVPAのスポンサー企業のアジア支社を中心に、アジアでの同様な事業への参画を呼びかける。
具体的には、AVPNは主に以下の3つの領域において活動する。
  1.     VPモデルを実践し、中間支援組織や社会的企業に資金や経営リソースを提供することに関心がある企業に対する、ノウハウの移転、支援先の紹介等のコーディネーション。
  2.     VPモデルを取り入れたい助成財団に対する情報提供やコンサルティング。
  3.     社会的企業等に対する、事業立ち上げ・拡大に必要な、資金・リソースの獲得のためのネットワーク紹介等の各種サービス提供。

AVPN自体はファンドや助成財団ではなく、VP手法を実践する、あるいはそこに協力する団体や企業をメンバーとして、メンバー会員に対するコンサルティング、情報提供、ネットワーク機会、モデルの研究開発を行うメンバーシップ型の中間支援組織である。
AVPNの活動は、資金やリソースの仲介をする中間支援組織として機能することにあり、それらを必要とする社会的事業、それを支える中間支援活動、そして資金やリソースの提供元である企業や財団といった異なるステークホルダーを結びつけるプラットフォームとして機能する。



これまでの日本においては、貧困、環境、格差、地域社会といった社会課題の解決に、政府部門や企業、その他非営利セクターによってさまざまな取り組みが行われてきたが、公共財の提供における政府部門の独占的なポジションといった社会構造面での理由や寄付文化の未発達などにより、その取り組みが持つ可能性を十分に発揮できないまま継続させることができず、有効な解決策とならなかった。
一方、日本の市民社会に根差した社会的企業等には、社会的課題を解決する主体となるだけの可能性がある。日本のNPOやソーシャル・ベンチャーが新しい事業や社会モデルを生み出し、アジア諸国に拡散したケースも多く存在する。
それでは、こうした社会的企業等がもつ可能性がフルに発揮されるためには、何が必要なのか。一つの答えは、それらへのリソース供給を「投資」ととらえ、その社会的なアウトカムを適切に評価し、すぐれたアイデアやモデルを持つ、事業可能性の高い活動に対して、必要な資金や人材等が提供される「市場」を創出することである。
同時に、多くの事業可能性の高い社会的企業等が、資金や経営ノウハウ等の適切な支援をタイムリーに受けられる環境を作り出すことが必要とされている。AVPNが提唱し、日本を含むアジア4地域にて事業を展開しようとするVPは、このような環境を作り出すモデルとなることを目指す。




  1.     提供価値:これまで有望だったが資金調達が難しく、成長できなかったNPO/社会的企業に、社会的課題を解決する機会やノウハウを提供する。
  2.     量:支援対象となる有望な社会的企業の数、および、当社の資金仲介金額が拡大を決める。
  3.     持続性:ベンチャー・フィランソロピーという理念が日本の金融セクターや企業に理解され、資金提供してもらえるかが持続性を高める上での鍵となる。
  4.     影響力:NPO/社会的企業が金融セクターと結びつくことで社会的課題を解決する成功事例を数多く創出し、その必要性を社会が実感できる好循環をつくりだすことによって、ベンチャー・フィランソロピーという理念が浸透する。

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