採択ビジネスプラン

ご高齢の方、障害をお持ちの方を一歩外出から世界へ




現代の日本には高齢者、そして先天的・後天的に障がいを持つようになった人々が自由に旅行を楽しめるインフラが整っているとは言いがたい。バリアフ リー化ができていない宿泊施設では高齢者や障がい者を断らざるを得ず、また旅行会社でも、手配に時間がかかる、バリアフリー情報の案内が不可能である、な どの理由により、これらの人々からの旅の申し込みを「断る」ことで回避しているのが現状である。また、旅行会社が企画するツアープランは薄利多売が前提で あり、高齢者や障がい者へツアープランの提供は行われていない。また、家族に障がい者がいる方が旅行に行く場合、一人では家に置いておけない障がい者を旅 行に連れて行くケースがあるが、家族も旅行会社も障がい者の旅行に慣れておらず、旅行先でさまざまな困難に出会う可能性が高い。

室井さんが起業後立ち上げた「ツアーサポート」では、旅サポート制度を導入し、高齢者や障がい者のお客さまの要望に応じた旅のアレンジや外出サポー トの提供をおこなう。ツアーサポートでは会社を定年退職した旅行業界の経験者や障がい者を積極的に雇用し、お客さまに共感できるスタッフがサービスを提供 できる環境を整えている。雇用形態は契約社員となるが、最低でも年あたりの延べ人数で20〜40人の雇用効果があると予想される。

室井さんが受益者に提供しようとするサービスは、観光地や宿泊施設のバリアフリー化に重点を置いていない点にその意義がある。施設は変えられなくて も、高齢者・障がい者の方のアビリティに合わせた旅のアレンジは十分可能であり、「行けるところ」ではなく「行きたいところ」を自分で選んで旅をすること で、高齢者・障がい者の生活の質が大きく向上することが期待できる。

旅行会社時代に、実際に高齢者・障がい者専門の旅行案内窓口を担当し、9年間で約4000件(人数にして15,000名余り)の旅行手配をしてきた 経験を持つ室井さんは、一見利益に繋がらないと思っていたこの事業モデルの利益性の高さを確信している。その根拠として、第一にお客さまと旅行会社のあい だに強い信頼を築き、高いリピート率に繋げることができる。第二に、高齢者や障がい者を想定してスタッフたちが旅行手配のスキルを磨くことは、それ以外の 多くのお客さまの心にも響くホスピタリティの醸成に大きく役立つ。

派生効果として、この事業の存在が周知されることで、何らかの障がいを得てリハビリの段階にある障がい者に対し、リハビリに取り組む動機付けが行えることが予想される。

定年まで勤めていた旅行会社では障がい者の方からの申し込みを断るケースが多かった。しかし実際には高齢者や障がい者の旅は決して大変なことではな い。逆にそういう方たちに旅に出てもらうことで世の中が変わるのではと考えるようになった室井さん。障がいのある人々に「行きたいところに行くのが旅行で す。行きたいところを自分で選んでいいんですよ。」と伝え、今まで旅を諦めていた方をひとりでも多く外に連れ出したいと語る室井さん。「ツアーサポート」 で旅を楽しんだお客さま自身がその喜びを周囲に伝えることで、旅や外出を積極的に楽しもうとする高齢者や障がい者がもっと増えていくことを心から望んでい る。


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