採択ビジネスプラン

消費者参加型の商店街活性化事業





急速な少子高齢化により、日本は人口減少時代を迎えた。
賑わいをみせた商店街は、店主もなじみ客も高齢化し衰退の一途をたどっている。
スーパーやコンビニなどチェーンストアでのお買い物に慣れた若い消費者にとって、商店街のたたずまいやふれあいには魅力を感じるものの、入りにくさ・コミュニケーションの壁があり、これまで縁遠い存在だった。
かつて商店街は地域住民の生活と密接にかかわり、「買い物をする場」だけでなく住民同士が触れ合える「コミュニティの場」だった。地縁の希薄化が問題となる中、特に若い親子にとって安心して子育てできる街が切望されている。地域の商店街と出会い、人間関係を築き、地域への理解を深め、街に愛着を感じたいという潜在的なニーズは高まっている。自分たちの子育てや、自分の子供が子育て生活を豊かにするために、若い世代は地域の商店街の存続を願っているのだ。
当事業は、若い消費者と商店街の出会いを造り、消費者と商店街が連携することで、消費者視点で魅力ある商店街の再生を目指している。
若い消費者には、商店街との出会いを通して得られる開かれた「コミュニケーション」や、商店の魅力・独自性を使いこなし、要求をスマートに伝える「賢さ」を伝える。「商店街がある暮らしの豊かさ」を実感して活用できる「賢い消費者」を育てていく狙いだ。商店街には、若い消費者に触れあうことで、その世代が商店街に何を感じているのか消費者ニーズを実感する場を提供する。若い消費者との対話を通して、消費者視点を取り入れたPRや商品・サービスのあり方、商店会活動を捉え直す「賢さ」を得る機会を提供し、商店会に不足した視点やマンパワーを消費者とのコラボレーションで埋めていく「賢い商店街」を生む狙いがある。
消費者と商店街の連携を強めることで、商店街は「買い物をする場」から「コラボする場」へシフトする。若い消費者の参画意欲を起爆剤に、新しい人材を巻き込んで様々なコラボレーションを生むことで、新しい魅力や付加価値を生む商店街への再生を図っていく。




  1.     消費者と商店街の出会いの機会を育てる「商店街デビュー事業」
  2.     消費者と商店街・個店が協働して商店街の課題解決を支援する「商店街モニター事業」
  3.     消費者目線の街の一押しを発信する「商店街レポーター事業」
  4.     商店街の空きスペースでチャレンジ市を開催する「商店街チャレンジ事業」
「商店街デビュー事業」では、開かれたコミュニケーションを体感しながら商店街の魅力を知り、実感してもらうためのワークショップを開催する。親子を中心に商店街近くに住む様々な世代を巻き込んで出会っていく。
「商店街モニター事業」では、ワークショップ参加者を中心に、商店街に関心を持つ消費者を囲い込む。参画意欲が高く、様々な地域経験やスキルを持つ消費者モニターが、商店会とともに街の課題を考え解決策を生み出していく。消費者との対話により、顧客の声から顧客の思考や心理をと読み解き、新しい消費者志向の店づくり・商品づくりを進める支援を行う。
地域情報のアンテナであり発信者となるボランティアレポーターを育成する「商店街レポーター事業」では、消費者の共感生む商店街の魅力発信を支援する。消費者がレポーターになることで、街の人々と出会い、地域で豊かに暮らす知恵得て、地域への貢献欲を満たすことができる。
商店会イベントや空き店舗の時間貸しにより、商店街に新たなビジネス機会を提供する「商店街チャレンジ事業」では、消費者が望むお店・商品の出店を促すテストマーケティングの場として活用する。出店を希望した消費者が第一の顧客・応援隊となり、確実なスタートアップを支援する。





事業プラン提唱者の西本則子さんは、17年間、消費財メーカーにて顧客調査・商品企画・顧客コミュニティーの立ち上げを行ってきた経験を持ち、2009年から消費生活アドバイザーとして、中小企業の商品開発支援や商店街の顧客調査に携わっている。
商店街が衰退している現状に触れ、その原因の一つが、価格・利便性の高い大手チェーン店の進出による、若い世代の商店街離れにあると考えた。若い世代は、地域でのコミュニケーションを望んでいるものの、コミュニケーションの少ない消費に慣れた結果、商店街と出会う機会をつかめずにいる。
顧客調査を通して、どの街・どの年代の消費者も「地域の商店街にがんばってほしい」と地域への愛着を感じていること、新しく出店する店に偏りがあり「本当に必要なお店が少ない」と危機感を抱いていること、商店街が受け入れてくれるなら「自分たちも一役買うことで商店街に貢献したい」と感じていることがわかり、この事業を起こすきっかけとなった。
また西本さん自身が小さいころ商店街で育った経験を持ち、人々が助け合い魅力と活気あふれる商店街で暮らす豊かさを再現したいという強い思いがある。
2010年は試験的に杉並区和田商店街にて、地域在住の消費者を対象に消費者が商店街と出会うワークショップ「親子で街デビュー@和田商店街」を開催し、NHKでも取り上げられ子育て世代に大きな反響を呼んだ。商店街モニター事業では、川崎市新丸子商店街にて、30人の消費者モニターによる調査から消費者モニター会議が発足し、2011年モニターによる商店街魅力発信サイトの立ち上げ、商店街ボランティアレポーターの仕組みづくり支援を受託するなどの成果を上げている。
西本さんは、この事業によって「消費者と商店街が出会うことで、消費者が地域のお店を愛し育てる意識が高まる。消費者と商店街のWIN-WINなつながりを消費者自ら作り上げる、豊かな商店街造りを支援したい」として、その社会的インパクトに期待している。



  1.     提供価値:消費者は、商店街の魅力を知る機会を得る。商店街は消費者の声、ニーズを聞く機会を得る。
  2.     量:事業のイベントやワークショップの参加人数、協力してくれる商店街の数、そこから生まれるリアルおよびソーシャルな交流の活性化に負う。
  3.     持続性:商店街に付加価値を提供するサービス開発の進展、行政との連携などが見込まれる。
  4.     影響力:全国各地の衰退に悩む商店街に対して、消費者と商店街の新しい関係性、ロールモデルを提供する。

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