採択ビジネスプラン

Yum! Yam! SOUL SOUP KITCHEN





日本の多くの地方では、人口の高齢化や、若者の流出による地域の過疎化や空洞化といった問題が複合的に起こっている。また、食のグローバル化に伴って伝統料理や郷土食の伝承が薄れ、若者の酒離れなど日本人の食を取り巻く状況の変化が急速に進行している。意欲旺盛な若手の農業後継者、新規就農者なども出てきてはいるものの、まだまだ多くの農業・酪農・漁業従事者は後継者不足による働き手の減少や、産業自体の衰退・縮小、TPP問題といった様々な問題に直面している。



西田さんは上記の問題を、日本列島47都道府県とタイ王国77県を万国共通の「食」を中心にしてつないで、双方向の新たなコミュニケーションを生み出すことで解決しようと試みている。具体的には、タイ料理を通じた地産地消のさらなる促進、農業後継者や新規就農者の生産販売活動のサポートにより、農業を通じた国際交流や活性化を促す。食を通じた地域活性プロジェクトは数多いが、既存のアイデアの焼き直しではなく、日本とタイを47都道府県という規模でシリーズでつなぐ試みはYum! Yam! SOUL SOUP KITCHENが世界初だという。

Yum! Yam! SOUL SOUP KITCHEN プロジェクトの中心となるのは47都道府県の旬の地場食材に注目した首都圏版と、各地方の四季の食材をテーマに開催される地方版の二種類のフードイベントだ。首都圏版は47都道府県の旬の食材の魅力をタイ料理という切り口で調理しPRするイベントであり、これまでに岩手県版や長野県版など計5回が開催されている。また、2012年から北海道十勝市と愛媛県西条市を皮切りに開催が予定されている地方版は、特定の自治体とタイアップして継続的に現地でフードイベントを実施し、やはりタイ料理という切り口で土地の四季を通した食をPRすることを目的にしている。いずれもイベント参加者からの参加費が収益となるモデルであり、首都圏版は6500円、自治体版は3000円の参加費が設定されている。イベントで使用される農水産物は提携の生産者から提供され、彼らは新たな地産地消のアイデアを得ると共に、自社食材を全国にPRする機会を得ることもできる。

イベントはタイ国大使館商務参事官事務所、タイ国政府観光庁(TAT)、および日本アセアン協会からの後援を受けており、食材の提供やPRやレシピについてのアドバイス等で協力を得ている。また、野菜ソムリエ協会、野菜ソムリエの店EF(協会が直営する八百屋)、および世田谷用賀商店街(直営販売スペース)の協力のもとに、地元在住の野菜ソムリエ人材やネットワークの紹介を受けたり、催事やPR活動で企画連携するなどしている。

タイ国には親日家も多いため、将来的には日本が誇る厳選食材をタイ国で販売したりPRしたりする機会も提供できると西田さんは考えている。地方版と連携したイベントのバンコクでの開催や、現地外食企業への日本食材の紹介や卸売も予定している。また、地域の食に精通しつつタイ料理の知識も持ち、食を通じた両国の交流に貢献できる人材である「Yum! Yam! エリアコーディネーター」を、初年度は3エリアで、3年後までには10エリアで育成することも計画中である。

タイと日本を食で結ぶことで、地産地消の促進、地域振興、観光促進、さまざまな食材の国内および海外でのPR、そして国際交流を行おうという、まったく新しいプロジェクト「Yum! Yam! SOUL SOUP KITCHEN」の今後の動向に期待したい。





デザイナーとして全国で「場」作りに関わってきた西田さんは、キャリアの半ばでタイという国に魅せられ、東京のタイ料理レストランの厨房で3年間を料理人として過ごした経験がある。その際に感じたタイの文化や料理の素晴らしさを活かして、日本各地で見てきた後継者不足による産業の衰退や縮小化を解決できないか? という、西田さんにしか着想し得なかったアイデアの具現化が「Yum! Yam! SOUL SOUP KITCHEN」だ。iSBについては、国が支援するからこそ既成概念に囚われず、革新的なプランを積極的に支援し、懐の深い制度であって欲しいと考えている。



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